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クリス・クエスト1
あんまり書きかけの話を増やすのは良くないと思うのですが、思いついた時に書かないと、とも思うし。

そんな訳でファンタジーです。
書いてて気付いたのは、話が長いのは女性主人公のせいじゃないなってことです・・・orz



"病"が蔓延してより幾百年。
あらゆる習俗は、もはやそのことを前提としている。

例えば、小国であっても爵位を持つ貴族の男の子ともなれば、処女乳母に育てられ、乳離れしないままその乳母を最初の妻として娶るのはごく当たり前のことである。
ましてルッゲンブルク侯国は交易の中継地として栄え、遠い異国の使節や商家、交流のあるエルフをはじめとした妖精族から、幾人もの美姫が贈られるのが常だった。
また、乳母ではなく侍女として雇われた女であっても、いつも幼児に情愛を注ぐ立場にあれば、自然と母乳を出すようにもなるし、そうなれば妻への道も開く。
かくして男爵位を持つクリストフ・フォン・ベルンシュタインは、11人と少数ながらも女たちに囲まれて育ったのだった。

クリスは生年で15歳になるが、もちろんイドゥン(北欧神話の神々に不老不死を与える女神)の祝福を受けた見た目はもっと幼い。
成人してなお乳離れしていないのも、貴族であれば珍しいことでもなく、食事と言えば母乳と妻たちから口移しで与えられるものだった。
いつの頃からか王の晩餐と言えば、処女のまま母乳を出す美姫が集められ、それを順に選び取って乳を吸い、口移しに料理を食すものともなっている。
そうした食習慣では、必然的にあごは細くなり、ただでさえ美しい母親から生まれた貴族の身であれば、美少年であるのもまた当然のことだ。
ちなみに晩餐で選んだ美姫は、客が連れ帰り新たな妻として迎えるのが礼儀である。

1日のほとんどをいずれかの妻のいずれかの穴にうずめるという、甘やかされて育ったペニスは、まるで野生の獣のようにほとんど根元まで粘膜に覆われている。
萎えた時、成人女性の人差し指の第2関節までほどの大きさになったときは、無論全長を皮が包み込むが、すばらしい膨張率で中指と人差し指をより合わせたほどの大きさに勃起させたときは、全長の5分の4ほどまでもがつやつやのピンクをしているのだった。

この時代、その大きさはかなりの巨根でもある。
妻たちは他の男など知るはずもないが、奥まで届く、奥の快楽を開発済みであることが、よりいっそう少年への愛情を深くさせているのもまた事実だった。
そして、口唇での愛撫や同性愛者が秘所どうしをこすり合わせるように、粘膜の触れ合いから生じる快感が一番深いことに男女の差は無い。
先端から根元まで、最奥から入り口までを粘膜どうしが触れ合う少年と妻たちとの性交は、人間という種が感じ得るほとんど限界の快楽を生み出すのだった。

そんな幸せすぎる性活をおびやかす事態が宮廷で進行していることに、クリス少年も妻たちもまだ気付いていなかった。

ルッゲンブルク侯王、大公アルベルトの"病"が進行し、45歳(外見10歳)という若さで崩御の時が迫っていた。
病床の少年に、次々と王妃たちがまたがり子種を搾り取るのは、いまだ男児が無いからだった。
2人の弟も既に無く、残されるのはアルベルトと弟たちの43人の娘だけとなってしまう。
ルッゲンブルク侯国では女に大公位継承権は無く、妊娠中の王妃の中から男児を産む者が出なければ、侯王不在となってしまうのだ。
多くの国で、政治のほとんどの部分を女宰相が取り仕切る時代において、大きな戦争はそうそう起こるものではないが、豊かなルッゲンブルクの地が侯王不在となれば、いずれかの少年王の好戦性を刺激しないとは限らない。

国家存亡の危機に、仕官する者たちは文武を問わず大公位継承の可能性がある少年を捜し求めた。
そうして、古い記録の中から、5代前の大公に連なる複数の貴族が居ることが判明した。
一方で、まだ妊婦が6人も居る王妃たちは、そのような遠い血縁の貴族に大公位をゆずることに簡単に承服するわけも無い。
さらに古い記録や記憶の中から、1つの妥協案が成立したのは、ついに大公アルベルトが崩御したその晩だった。

龍を従えし建国王の伝説。
それは、"病"が蔓延する前の時代の物語だったが、確実に男児が誕生するとは限らない今、騎士たちや文官たちは伝説にすがるしかなかった。
大公家に血縁のある貴族の男子に、龍を連れ帰るという使命を授け、それを成し遂げた者に大公の娘と第2位の大公位継承権を与える。
そうして宮廷に呼び出される貴族の名簿の中に、クリスの名があった・・・・・・





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[ 2009/07/15(水) 06:44 ]

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